読了no.1-発想の技術(樋口景一)-



−「人々が参加し、これがSNSを通じて話題になります。」


複数のインターンに参加したが、新規ビジネスアイディア提案の課題が出たインターンでこの言葉を聞かないものはなかったと思う。しかし、ひとりよがりでアイディアを投げかけて、何かが起こった気になって、明日から色々な環境が変わるとすれば。世の中の大抵のことは解決していると思う。


−「世の中を動かす」などというのは本当におこがましいことだと思います。世の中などというものは、本当は幻想であり、そこには人間ひとりひとりのなかにそれはそれはたくさんの情報や事柄が、記憶や経験が、そして気持ちや感情が詰まっている。だから人になんらかの影響を与える動力を生み出そうとするなら、その歴史や物語のなかに少しでも織り込まれるような、そんなことを試みる必要があります。


−人間は機械ではない。何かを投げかければ、そのまま伝わるわけではない。何かを投げかけ
ればそのまま伝わると思い込むのは、人間に対する尊厳や基本的理解や、もっと言うと、大
きな意味での生きるための知性みたいなものを失っていると思います。


どうすれば人の気持ちが変わり、その結果行動が変わるようなことが生まれるのか。それは大きな価値を生むのか。今までとはどこがどう違うか。継続的に続けられるか。

それをふまえたものしかアイディアとは呼ばない。

そう捉えたアイディアを「把握」「発見」「転換」「具体」のプロセスで生み出していく。







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